遥か昔より親しみのある食材として身近な存在でありながら、その生態は未だ謎に満ちている「ウナギ」。
本書は自然科学、社会科学、人文科学のあらゆる視点からの研究を軸にウナギを包括的に紹介し、その将来と人類との共存の在り方を探ろうとするもの。
太平洋の産卵場調査や数々の仮説などの資料をもとに降河回遊魚としての一生を辿る第一章「旅するウナギ」をはじめ、近年減少傾向にあるウナギの保全活動、人工生産への取り組み、調理法などが収められた第二章「社会の中の鰻」、縄文時代の人々の営みが垣間見える貝塚より出土されたウナギ椎骨、詩歌や絵画、物語などで表現されたウナギの姿、信仰や伝承などを収めた第三章「人とうなぎ」で構成。
私たちの文化に息づく不可思議な彼ら。人間がつくりだした環境によって奪われてしまう種の大切さを改めて考えさせられる一冊。
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2011年 東京大学総合研究博物館
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