昭和初期。洋服への転向に対抗しようと、斬新な着物のデザインが考案されました。
本書では、田中翼の着物のコレクションを収録。
西洋の美術主義や、国内外の抽象画の画家に依頼したものなど、ページを捲るたびに感じられる、その範囲の広さ。
ヨーロッパの風景や洋花への羨望を着物に注ぎ込んだものや、モダニズムの到来を思わせる雪山・油絵風のアルプスの柄。
さらには田中氏による半襟、帯留めなど全身に至る着物のコーディネートまで。
輪っかの着物とスポーツが描かれた帯を合わせた五輪のテーマ、人気のネコとアール・デコでは定番の孔雀のコラボレーションなど。
モダンな着物に備わる魅力とともに、それらが掛け合わさって生まれる新たな装いの物語。
身に纏う文化遺産を受け継いでゆく一冊。
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[2015年 株式会社淡交社]
▼ カバー:テープによる貼付
▼ 全体的に若干使用感・スレキズ・薄汚れ