京都国立近代美術館にて2013年に開催された展覧会図録。
詩人、映像作家、美術家として活躍し、優れた文才をもって多彩な作品を生み出し続けたコンセプチュアル・アートを代表する人物マルセル・ブロータース(1924-1976)。
ブロータースにとって映画は重要な表現方法のひとつであり考察対象でした。
時にユーモアを交えながら言語とイメージの関係を根源的に問うブロータースの実践は、後進の世代の美術家たちに大きな影響を与えて続けており、特に写真やビデオ、インスタレーションの手法を用いた表現が急増した1990年代以降の美術動向を理解する上でも、有効な手がかりとなるように思えます。
本書ではマルセル・ブロータースによる考察から導かれる「Still Moving」「字幕」「アーカイブ」「参照・引用」「映画のある場」のテーマに即し、国際的に活躍する13人のアーティストのフィルム、写真、インスタレーション等の映画をめぐる多様な実践を紹介。
会場で上映されたフランスの映像作家エリック・ボードレールによる『重信房子、メイ、足立正生のアナバシス そして映像のない27年間』の別紙冊子付き。
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2013年 京都国立近代美術館
▼ 別紙冊子の表紙に角折れ
▼ 全体的に若干使用感・スレキズ・薄ヤケ・薄汚れ少々