大おんなは ぎゅううっと おちちを しぼりだしました。 ぽたり ぽたり
なにもない ひろい荒野に ぽたり ぽたり したたりおち、 やがて テントが たちました。
とべない蝶、脚をなくした猫、ねんどでできた馬…拾われた者たちがテントのなか、光と喝采を浴びる。
華やかさと哀しみとをあわせ持つサーカスを舞台に、生きるものたちすべての命の輝きを描き出す。
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伸びやかなタッチで子どもや動植物の「魂」や「命」の輝きを描き出す画家・絵本作家、中野真典さん。
本書は自身で立ち上げた出版レーベル「くちぶえ書房」より1 000部限定で出版された第1作目絵本です。
画家・絵本作家の道へ導いた若き日の出会いや創作の原点をときに幻想的に、ときに大胆に描き出し、本能をゆさぶる絵で見る者の心をとらえて離さない一冊。
金色の糸で綴じられた美しい装丁で、箔押しの表紙にきらきらと飛び散る絵の具は作家自らが一冊ごとに絵筆を振り手作業で仕上げているため(!)、この世にふたつとして同じものはない特別な仕様です。
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2018年 くちぶえ書房
中野真典 著/名久井直子 装丁
1000部限定エディションナンバー入り P32オールカラー
▼ 目立った汚れ・傷み等なく概ね良好 ▲