錦絵から絵馬まで幅広く学べる一冊
A4サイズ、厚さ約12mmの図録になります。図版は
・神代の豪傑
・頼光と平安時代の武者
・源平の英雄
・曽我物語の力自慢
・戦乱期の武将
・読本のヒーロー
・水滸伝と三国志
・玩具絵と武者絵本
という章立てで紹介されています。なお『江戸の英雄大図鑑』ということで、基本江戸時代に作成された作品(一部月岡芳年や水野年方などの明治期の作品も含まれます)の紹介となっており、幕府による出版統制の影響もあって、戦国時代のものは川中島の武田・上杉関連までにとどまっています。
読み終わって思ったのは、この図録は人によって読む順番を考えたほうが良いかもということです。いわゆる紙に印刷されたものだけではなく、際物や絵馬などの作品も紹介されているのですが、そちらの方で多く作品が紹介されている、絵馬などを多く手掛けた堤派や北尾重光といった、少しマニアックな流派・絵師をよく知ってから図版を楽しみたい(自分自身がそうでした)という方は、順番に読むのではなくまず図版前後の解説文のページから読まれることをおすすめします。とにかくまず絵を楽しみたい、または作者については既によく知っているという方は順番に読まれてよいかと思います。
自分は芳年の『大日本名将鑑』や『武者无類』、『月百姿』が好きなので、この図録で初紹介の芳年作の絵馬を見ることができたのは良かったと思います。